2017年 03月 09日 ( 1 )


絵 (長文 のみ)



 気持ちだけ、
 小学生の頃に
 戻っている。


出先で、大きな文房具屋を見つけた。
詳しくはないが、多少興味があるので
待ち時間に入ってみた。

キャラクターものから、
大小様々なカラフル小物に画材、
手芸用品まで。
先日たまたまお会いした方が
額縁のことを話していらしたので、
そういえば、と売り場を訪ねてみた。

…あるわ あるわ。
和風のもの、洋風のもの、
色形シンプル装飾付き大小に厚み、
びっくりするほど取り揃えてある。
額の中で絵を押さえている紙
(名前書いてあったけど忘れた)や、
額に入れる絵まで売っている
(当たり前か☆)。

そんなフロアの通路の角に、
絵はがきが並んでいた。
小さなラックが放射状に付いている、
くるりと回して
全面を見られるタイプの什器だ。
その中の一枚に、目を奪われた。

パステルカラーの、淡い色彩。
花畑の、一輪の花の上に
一羽の小鳥。

はがきの全面から、
優しさが 立ちのぼって来る。

広がる地平、空。
その中に
ちょこんと描き足されたような、
それでいて不思議と確固とした存在感のある
木や自転車。

小学生の頃に初めて出会った、
あの絵を描く人。
葉 祥明 氏の絵。

 風景ばかり見ていて、
 生き物(植物以外の)が描き込まれた絵は
 ほとんど見たことがなかった。
 でも、やはりというか
 何なのだろう、この感じは。
 さりげなさの中から、
 じんわりとした温みが滲み出している。

 溜め息が漏れた。

 その上、また上と、目を移す。
  犬。
 紙飛行機に乗って、
 空を飛んでいる。

 何ともいえない気持ちで一杯になって、
 じんわりときた。


そんな絵はがきを数枚、買い求めた。
今、それらを目の前に広げている。

 空飛ぶ犬の絵は
 さすがに買えなかったが。


子供時代の、新鮮な感激が
戻って来たような気になる。
いや、そこはまだ、
変わってはいないのかもしれない。
よくも悪くも、子供のままだ。


 懐かしく、
 ちょっと せつない。



                   *
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by kobane99gi | 2017-03-09 00:36 | つぶやき | Comments(0)
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世間の対岸。


by こばね
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